茅ヶ崎の鉄砲通り。道を挟んだ向かいのバス停の賑わいを取り込むように、「バス停の前の街のキオスク」という設計のアイデアからこのお店づくりは始まりました。店先に置かれたバス停風のサインスタンドやベンチは、道行く人がふらっと立ち寄れるような親しみやすさを形にしたもの。施工を進めながら、この小さな空間が少しずつ街へと開かれていくワクワク感を私たちも共有していました。限られた空間にたくさんのワクワクを詰め込むため、店内はキオスクに倣って3つのエリアで構成されています。屋台のような庇を持つ正面、スーツケースをモチーフにした木の温もりを感じる右側の什器、そして左側には茅ヶ崎の海を思わせる鮮やかなタイルや木製パネルを丁寧に施工しました。色も素材もあえてミックスさせた遊び心のある意匠は、これから増えていく商品やお店の変化をおおらかに受け止めてくれます。旅に出る前のような気軽さと、海沿いの街らしいカラッと明るい空気感。設計に込められた「街の人に寄り添う場所に」という願いを、素材の質感や確かな造作でバックアップさせてもらいました。所狭しと並ぶアイテムが空間を彩り、ここからどんな日常の風景が生まれていくのか、私たち作り手も楽しみになる仕上がりです。